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休職診断書のもらい方3ステップ|病院の選び方・会社提出まで

心身の不調により、「休職を検討したい」と感じたとき、多くの会社で必要となるのが「医師による診断書」です。
診断書は、あなたの病状や休職の必要性を会社に示すための重要な書類となります。
しかし、「診断書はどこでもらえるの?」「どうやって頼めばいいの?」といった疑問や不安を感じる方も少なくないでしょう。

この記事では、休職に必要な診断書を適切にもらうための手順や、受診すべき医療機関、費用、会社への提出方法、そして診断書がもらえなかった場合の対処法まで、分かりやすく解説します。
休職を考え始めたあなたが、安心して次のステップに進めるよう、診断書に関する疑問を解消し、適切な対応ができるようサポートします。

休職診断書を取得するプロセスは、いくつかのステップに分けられます。
まずは、診断書をもらうための基本的な流れと、それぞれの段階で何をすべきかを確認しましょう。
全体の流れを把握することで、落ち着いて対応できるようになります。

休職診断書のもらい方の主な手順は以下の通りです。

  • 医療機関を受診する
  • 診断書の発行を医師に依頼する
  • 診断書を受け取る

それぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。

医療機関を受診する

診断書をもらうためには、まずあなたの体調や症状を医師に診てもらう必要があります。
不調を感じたら、我慢せずに早めに医療機関を受診することが大切です。

まずは現在の症状を医師に相談

医療機関を受診する際は、現在の症状について医師に具体的かつ正直に伝えましょう。
診断書は医師が医学的な判断に基づいて作成するため、正確な情報を伝えることが適切な診断につながります。

診察前に、以下のような情報を整理しておくと、スムーズに医師に症状を伝えやすくなります。

  • 具体的な症状: いつから、どのような症状(身体的・精神的)が出ているか。痛み、倦怠感、気分の落ち込み、不眠、不安など、詳細にメモしておきましょう。
  • 症状の経過: 症状がどのように変化してきたか(悪化している、特定の状況で出るなど)。
  • 症状によって困っていること: 仕事や日常生活にどのような支障が出ているか。集中力の低下、業務遂行能力の低下、通勤が困難になったなど。
  • 休職を検討している理由: なぜ休職が必要だと感じているのか。現在の環境では回復が難しいと考えている理由など。
  • これまでの治療歴: 過去に同じような症状で医療機関を受診したことがあるか、その際の診断名や治療内容。

医師はあなたの訴えを聞き、診察や必要に応じて検査を行い、病状を診断します。
この時点で、「休職が必要かもしれない」と考えていることを医師に伝えても構いません。
しかし、まずは症状の正確な診断を優先することが重要です。

休職診断書のために受診すべき医療機関(心療内科・精神科など)

休職診断書が必要となる病状によって、受診すべき医療機関の種類は異なります。

  • 精神的な不調(うつ病、適応障害、不安障害など):
    • 心療内科: 主に心身の不調を専門とする科で、精神的な要因からくる身体症状(頭痛、腹痛、動悸など)も診療対象となります。
    • 精神科: 主に心の病気(うつ病、統合失調症、双極性障害など)を専門とする科です。

    どちらを受診するか迷う場合は、かかりつけ医に相談するか、症状に合わせて選びましょう。
    最近では、心療内科と精神科の両方を標榜しているクリニックも多いです。

  • 身体的な不調:
    • 内科: 発熱、倦怠感、消化器症状など、内科的な疾患の場合。
    • 整形外科: 腰痛、首の痛み、骨折など、運動器の疾患の場合。
    • その他専門科: 各専門分野の疾患(例: 皮膚科、耳鼻咽喉科など)の場合。

まず、かかりつけ医がいる場合は、そこに相談してみるのも良いでしょう。
かかりつけ医が専門外である場合は、適切な専門医を紹介してくれることがあります。
特に精神的な不調の場合、専門の医療機関は予約が取りにくい場合があるので、早めに受診を検討することをおすすめします。
会社の産業医や保健師がいる場合は、相談してみるのも一つの方法です。
適切な医療機関を紹介してくれることがあります。

診断書の発行を医師に依頼する

医師の診察を受け、病状や治療方針について相談した上で、医師が休職の必要性を医学的に判断した場合に、診断書の発行を依頼することができます。

いつから休職が必要か医師に伝える

診断書の発行を依頼する際に、休職の開始希望日や希望する休職期間について、医師に伝えることは可能です。
しかし、最終的な休職の必要性や期間は、医師があなたの病状や回復に必要な期間を医学的に判断して決定します。

例えば、「〇月〇日から休職したいと考えています」「まずは〇ヶ月程度の休職を希望します」といった形で希望を伝えつつ、「先生の判断で、病状に合った期間で診断書を作成していただけますでしょうか」と相談するのが良いでしょう。
医師は、病状の重さ、治療計画、回復の見込みなどを考慮して、適切な休職期間を診断書に記載します。

診断書に通常記載される内容

休職診断書には、一般的に以下の内容が記載されます。
会社の規定や提出先の要件によって、記載事項が異なる場合があるため、事前に会社に確認しておくとスムーズです。

記載項目 通常記載される内容 備考
宛名 〇〇株式会社 御中 など、提出先の名称 会社の指定があればそれに従う
患者情報 氏名、生年月日、性別など
傷病名 医学的な診断名(例:うつ病、適応障害、腰椎椎間板ヘルニアなど) 診断書発行の根拠となる病名
症状の経過 発症からの経過、現在の主な症状、診察時の所見など 病状の深刻度や経過を示す
休養(休職)の必要性 休養が必要であること、その理由(例:症状により就労が困難なため、治療に専念するためなど) なぜ休職が必要かという医師の医学的な判断
必要な期間 休養が必要な期間(例:〇年〇月〇日から〇年〇月〇日まで、約〇ヶ月間など) 休職期間の目安。会社の規定に合わせて記載が必要な場合がある(例:復職可能時期)
その他 治療方針、今後の見込み、就労上の配慮事項など(必要に応じて) 復職に向けた見通しや、復職時の条件などが記載されることも
発行日 診断書を作成した日付
医療機関情報 医療機関名、所在地、電話番号
医師情報 医師の氏名、捺印または署名 診断書が正式な書類であることを証明

特に「必要な期間」については、会社から具体的な記載形式(例:〇ヶ月間、復職可能時期など)を指定される場合があります。
会社の担当者(人事部など)に確認し、必要であれば医師にその旨を伝えて相談しましょう。

診断書を受け取る

診断書の発行を依頼した後、医療機関で診断書を受け取ります。
発行にかかる時間や費用について事前に確認しておくと安心です。

休職診断書の即日発行は可能?

休職診断書が即日発行されるかどうかは、医療機関の体制や診察状況、医師の判断によって異なります。

  • 即日発行が可能な場合: 比較的病状が安定しており、診断や休職の必要性が明確な場合や、かかりつけ医で継続的に治療を受けている場合などは、診察後すぐに発行してもらえることがあります。
  • 即日発行が難しい場合: 初診で病状の把握に時間がかかる場合、複雑な病状の場合、診断書の発行依頼が多くて混雑している場合などは、発行までに数日かかることがあります。

受診した際に、診断書が必要な旨と、いつ頃までに必要か(例:会社への提出期限など)を伝え、即日発行が可能か、またはいつ頃発行できるかを確認しておきましょう。
急ぎの場合は、事前に医療機関に電話で問い合わせてみることも有効です。

診断書発行にかかる費用は?

休職診断書の発行は、多くの場合、健康保険が適用されない「自費診療」となります。
そのため、診察代とは別に診断書発行にかかる費用が発生します。

診断書発行費用の相場は、医療機関によって異なりますが、一般的に3,000円~10,000円程度が多いです。
大学病院などの大きな病院では高額になる傾向があります。

具体的な費用については、受診する医療機関の受付やウェブサイトなどで確認できます。
費用は自己負担となるのが基本ですが、会社の福利厚生によっては、診断書発行費用の一部または全額を補助する制度がある場合も稀にあります。
念のため、会社の就業規則や担当者に確認してみるのも良いかもしれません。

医療機関の種類 診断書発行費用の相場(目安) 備考
クリニック(診療所) 3,000円~5,000円程度 比較的安価な傾向
総合病院・大学病院 5,000円~10,000円程度以上 規模が大きいほど高額になる傾向がある

※上記の費用はあくまで目安であり、医療機関によって大きく異なります。
受診前に確認しましょう。

費用を支払うタイミングは、診断書受け取り時となるのが一般的です。
現金払いのほか、クレジットカードや電子マネーなどに対応している医療機関もありますが、事前に確認が必要です。

目次

休職診断書をもらえないケースと対処法

医師の診察を受けても、必ずしも休職診断書が発行されるとは限りません。
診断書がもらえなかった場合、どのように対処すれば良いかを知っておくことも重要です。

診断書が発行されないのはどんな時?

医師が休職診断書の発行を見送る、または発行できないと判断する主なケースは以下の通りです。

症状が診断書の根拠として不十分な場合

医師は、医学的な根拠に基づいて診断書を作成します。
そのため、あなたの訴える症状が、医師の診察や客観的な検査結果から、休職が必要と判断されるほどの病状ではないと判断された場合、診断書は発行されません。

例えば、「疲れている」「なんとなくやる気が出ない」といった主観的な訴えだけでは、医学的な診断名がつきにくく、休職の根拠としては不十分と判断されることがあります。
医師は、身体的な所見や精神状態の観察、必要であれば血液検査や画像検査、心理検査などを総合的に判断します。

医師が休職の必要性を認めないと判断した場合

病状があったとしても、必ずしも休職が最善の選択肢ではないと医師が判断する場合もあります。

  • 通院治療や業務内容の調整で対応可能と判断: 症状が軽度で、働きながらでも通院治療や服薬で改善が見込める場合や、会社側が時短勤務、配置転換、業務内容の軽減などの配慮を行うことで就労継続が可能と判断された場合。
  • 休職が症状悪化につながる可能性: 特に精神的な不調の場合、仕事から完全に離れてしまうことが、かえって症状を悪化させたり、社会復帰を困難にしたりする可能性もゼロではありません。
    医師が、患者の状況を総合的に判断し、休職よりも別の対応(例えば、通院しながら業務を調整するなど)が適切だと判断することもあります。

診断書は、医師が患者の病状と就労状況を考慮し、医学的な観点から「休職が必要である」と判断した場合に発行されるものです。
「休職したい」という希望だけでは、診断書発行の根拠にはなりません。

休職診断書をもらえない場合の対処法

もし、医師に休職診断書の発行を断られた場合、どのように対応すれば良いでしょうか。

まずは、なぜ診断書の発行が難しいのか、医師に理由を丁寧に尋ねてみましょう。
医師からの説明を聞くことで、自分の病状に対する理解を深めたり、別の対応策について医師と相談したりすることができます。
医師が提案する別の治療方針や、働きながらできる改善策なども検討してみましょう。

また、会社に診断書が必要な理由(例:会社の規定で必要、傷病手当金申請に必要など)を医師に改めて具体的に伝えて相談してみることも有効かもしれません。
ただし、医師の医学的な判断を覆すことは難しい場合がほとんどです。

別の医療機関でセカンドオピニオンを求める

現在の医師の判断に納得できない場合や、別の専門医の意見を聞きたい場合は、別の医療機関でセカンドオピニオンを求めるという選択肢があります。

セカンドオピニオンとは、現在受診している医師以外の医師に、現在の診断や治療方針について意見を聞くことです。
これにより、病状に対する異なる見解や、別の治療法、あるいは診断書の必要性に関する新たな意見を得られる可能性があります。

ただし、セカンドオピニオンは「診断書をもらうため」という目的だけで受診するものではありません。
あくまで病状や治療に関する「意見」を求めるものです。
別の医療機関を受診し、改めて現在の症状を伝え、診察を受けた結果、その医師が医学的に休職が必要と判断すれば、診断書を発行してもらえる可能性はあります。
しかし、診断書発行を目的とした受診であることは医師にも伝わりやすく、必ずしも希望通りになるとは限りません。
正直にこれまでの経緯を説明し、改めて適切な診断とアドバイスを求める姿勢で臨むことが重要です。

また、セカンドオピニオンも自由診療となり、費用がかかります。
事前に医療機関に確認しましょう。

休職診断書を会社に提出する際の注意点

診断書を取得できたら、次は会社への提出が必要です。
提出方法やタイミング、診断書以外に会社に伝えるべき情報など、いくつかの注意点があります。

会社への診断書提出方法と適切なタイミング

診断書を会社に提出する際は、会社の就業規則や規定を確認することが最も重要です。
会社によって提出先や提出方法、期限が定められている場合があります。

  • 提出先: 一般的には、人事部、総務部、または直属の上司に提出します。
    会社の規定や指示に従いましょう。
  • 提出方法: 直接手渡し、郵送、社内システムへのアップロードなど、会社によって異なります。
    診断書の原本が必要か、コピーでも良いかなども確認しましょう。
  • 提出タイミング: 会社の規定に提出期限が定められている場合は、その期限を守って提出します。
    特に定めがない場合でも、休職開始日の〇日前までに提出が必要など、会社に確認しましょう。
    一般的には、休職開始日の数週間前など、できるだけ早く提出することが望ましいです。
    会社が休職の手続きを進めるための時間が必要だからです。

診断書を提出する際は、封筒に入れるなど、内容が見えないように配慮しましょう。
特に、病状に関する詳細を他人に知られたくない場合は、プライバシーに配慮した提出方法を確認します。

会社に伝えるべき情報(診断書以外)

診断書に記載された内容だけでなく、会社に伝えておくべき情報がいくつかあります。
これらを適切に伝えることで、会社側も安心して休職の手続きを進められ、あなた自身も休職期間中に余計な心配をせずに済みます。

  • 休職開始日と期間: 診断書に記載された休職期間について、改めて会社に伝えます。
    診断書に明確な終了日が記載されていない場合は、会社と相談して目安となる期間を設定することもあります。
  • 休職中の連絡体制: 休職期間中に会社とどのように連絡を取り合うか、事前に取り決めておきましょう。
    連絡の頻度、連絡手段(電話、メールなど)、誰から連絡するか(人事担当者、上司など)などを具体的に決めます。
    病状によっては連絡を控えたい旨を伝え、緊急時のみの連絡とするなどの配慮をお願いすることも可能です。
  • 業務の引き継ぎ: もし可能であれば、休職に入る前に担当業務の引き継ぎをしっかりと行いましょう。
    引き継ぎ資料の作成や、後任者への説明など、できる範囲で協力することで、会社や同僚への負担を減らすことができます。
    病状により難しい場合は、その旨を会社に伝え、相談しましょう。
  • 傷病手当金などの手続き: 休職中に給与が支払われない場合、健康保険から傷病手当金を受給できる可能性があります。
    傷病手当金の申請手続きは、会社が手続きの一部を代行する場合と、ご自身で行う場合があります。
    会社の担当者と協力して、必要な手続きを進めましょう。
    診断書は傷病手当金申請にも必要となる書類です。
  • 病状に関する共有範囲: 診断書には病名や症状が記載されますが、社内でどこまで病状を共有してほしいか、あるいは共有してほしくないか、希望があれば会社に伝えておきましょう。
    プライバシーに配慮してもらうためにも重要な点です。

診断書の提出だけでなく、これらの情報共有も、会社との円滑なコミュニケーションのために非常に重要です。

診断書なしで休職は可能?

診断書が取得できなかった場合や、取得が間に合わない場合などに、「診断書なしで休職できるのだろうか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

法的な診断書提出義務はないが会社の規定を確認

結論から言うと、労働基準法などの法律では、労働者が休職する際に医師の診断書を提出する義務は定められていません。

しかし、多くの企業では、就業規則や雇用契約において、病気や怪我による休職の申請には医師の診断書の提出を義務付けています。
これは、会社が従業員の病状や休職の必要性を正しく把握し、適切な判断(休職を認めるか、期間はどうするか、復職時の配慮など)を行うための根拠とするためです。

診断書なしで休職を申請した場合に起こりうるデメリット:

  • 休職が認められない: 会社の規定で診断書提出が義務付けられている場合、診断書がなければ休職申請が受理されない可能性があります。
  • 傷病手当金が申請できない: 健康保険からの傷病手当金を受給するには、医師の意見書や証明(診断書の一部を兼ねる場合もある)が必要となるため、診断書がないと申請が難しくなります。
  • 復職時の手続きが複雑になる: 休職中に病状が回復し、復職を希望する際も、復職可能であることの医師の診断書や証明書の提出を求められるのが一般的です。
    診断書がないと、復職に向けた手続きがスムーズに進まない可能性があります。

このように、法的な義務はないものの、実際には多くの会社で診断書が必要とされ、診断書がないと休職やそれに伴う手当金受給が難しくなるのが現状です。

まずは会社の就業規則を確認し、人事部などの担当部署に「診断書がなくても休職は可能か」「必要な手続きは何か」を相談してみましょう。
病状が軽度である場合や、短期間の休職であれば、診断書なしで認められるケースもゼロではありませんが、基本的には医師の診断書を取得することが推奨されます。

休職診断書に関するよくある質問

休職診断書について、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

診断書はいつから書いてもらえますか?

診断書は、医師があなたの病状を医学的に診断し、「休職が必要である」と判断した日から作成してもらうことが可能です。

必ずしも、初めて医療機関を受診したその日に発行してもらえるとは限りません。
医師が病状を慎重に見極める必要がある場合や、数回の診察を通じて病状の経過を確認した上で判断する場合もあります。
特に精神的な不調の場合、初診だけで確定診断や休職の判断が難しいケースもあります。

受診時には、現在の辛い症状や、それによって仕事や日常生活にどのような支障が出ているかを具体的に医師に伝えましょう。
その上で、「休職を検討しており、診断書が必要となる可能性があります」という旨を相談することで、医師も診断書発行を視野に入れて診察を行うことができます。

診断書に休職期間が書いてない場合は?

診断書に「○ヶ月程度の休養を要する」「当分の間、休養を要する」など、期間が明確に記載されていないケースもあります。
これは、病状によって正確な回復期間が見通せない場合に起こり得ます。

診断書に明確な期間が記載されていない場合、会社は休職期間をどのように設定すべきか判断に困る場合があります。
まずは会社の担当者に相談し、どのような対応になるか確認しましょう。

  • 会社と相談して、最初の休職期間を暫定的に定める。
  • 一定期間(例:3ヶ月や6ヶ月)ごとに、病状について医師の再診を受け、期間延長が必要か判断する。
  • 復職前に、改めて「復職可能である」という医師の診断書または証明書の提出が必要になる。

期間が未定の場合でも、診断書は休職の必要性を証明する重要な書類です。
会社と密にコミュニケーションを取りながら、今後の見通しや手続きについて確認を進めましょう。

診断書の発行を断られたらどうすればいいですか?

診断書の発行を医師に断られた場合は、まず医師にその理由を詳しく尋ねてみましょう。
医師が医学的に休職の必要がないと判断した理由や、代わりにとれる対応策(例:通院治療、業務調整など)について説明を受け、納得できるか検討します。

どうしても診断書が必要な理由がある場合(例:会社の規定、傷病手当金申請のためなど)は、その旨を改めて医師に伝えて相談してみることも有効ですが、医師の医学的判断が変わる可能性は低いかもしれません。

他の選択肢としては、別の医療機関でセカンドオピニオンを求める方法があります。
別の医師の診察を受け、改めて病状を診断してもらい、その医師が休職が必要と判断すれば、診断書を発行してもらえる可能性はあります。
ただし、診断書発行を目的とした受診は医師にも伝わりやすいため、正直に状況を説明し、適切な診断を求める姿勢で臨むことが重要です。

最終的に、医師の診断書が得られない場合は、会社の担当者に診断書なしで休職が可能か、代替となる手続きがないか相談する必要があります。
ただし、前述の通り、多くの会社では診断書が必要となるため、休職が認められない可能性も考慮しておく必要があります。

休職診断書の費用は誰が負担しますか?

休職診断書の発行費用は、基本的にご自身で負担することになります。
これは、診断書の発行が健康保険適用外の自費診療となるためです。

診察費用そのものは病状によっては健康保険が適用される場合もありますが、診断書という書類の作成にかかる費用は別枠で請求されます。

会社の福利厚生として、診断書発行費用の一部または全額を補助する制度を設けている企業は稀ですが、念のため会社の就業規則や担当部署(人事部など)に確認してみる価値はあります。
しかし、多くの場合は自己負担となると理解しておきましょう。

まとめ:休職診断書のもらい方を知って適切に対応しよう

心身の不調により休職を検討する際、医師による診断書は非常に重要な役割を果たします。
診断書は、あなたの病状を会社に伝え、休職が必要であることを医学的に証明するための根拠となります。

休職診断書をもらうための手順は以下の通りです。

  • 現在の症状を整理し、適切な医療機関(心療内科・精神科、内科など)を受診する。
  • 医師に症状を具体的に伝え、休職を検討している旨を相談する。
  • 医師が医学的に休職が必要と判断した場合、診断書の発行を依頼する。
  • 診断書には通常、傷病名、休養の必要性、必要な期間などが記載される。
  • 診断書は即日発行可能な場合もあるが、数日かかることもあり、費用は自己負担(3,000円~10,000円程度)となることが多い。

診断書が発行されないケースや、もしもの場合の対処法も理解しておきましょう。
医師が休職の必要性はないと判断した場合や、症状が診断書の根拠として不十分な場合には、診断書は発行されません。
その際は、医師に理由を尋ねたり、別の医療機関でセカンドオピニオンを検討したりすることが考えられます。

取得した診断書は、会社の規定に従って適切なタイミングと方法で提出しましょう。
診断書以外にも、休職期間中の連絡体制や業務の引き継ぎなど、会社に伝えておくべき情報があります。
会社との円滑なコミュニケーションを心がけることが重要です。

法的に診断書提出義務はないものの、多くの会社では診断書の提出が休職の条件となっています。
診断書がないと休職が認められなかったり、傷病手当金の受給が難しくなったりするデメリットがあるため、可能な限り医師の診断書を取得することが望ましいです。

休職は、心身の回復のために必要な時間です。
診断書のもらい方や手続きについて正しい知識を持つことで、余計な不安を軽減し、スムーズに休職に向けたステップを踏み出すことができます。
一人で抱え込まず、まずは医師に相談し、必要な場合は会社の担当者とも連携を取りながら、ご自身の心身を大切にするための選択を進めてください。


免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の医療行為や診断、会社の規定に関する助言を提供するものではありません。
個別の病状や状況については、必ず専門の医療機関にご相談ください。
会社の休職制度や手続きについては、必ずご自身の会社の就業規則を確認し、担当部署にお問い合わせください。
記事中の費用や手続きに関する情報は一般的な目安であり、個別の医療機関や会社によって異なる場合があります。

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